Sunday, November 21, 2010

ネパールにおけるEarly Childhood Development Program)の発展

ネパールにおいて初めての幼年期の施設として設立されたのは「ECE Schoolと呼ばれるプログラムで、1950年にできた「Montessori School」がそれにあたる。次に、1962年に「国家子ども福祉組織」(Nepal Children`s Organization以下は NCO)が設立されたことによって、ECEプログラムが着目されるようになった。当時NCOは一つの地区本部(District Headquarters )に少なくとも、一つのECEセンターが設立されたのであるしかし、ほとんどの、ECD施設は、地区本部地域に設立されていたため、公務員の子どもたちだけがECEを受けることでき、郡部までは、その施設恩恵は全く届いていなかった

60年代・70年代においても、ECE施設は都市部に少数あるのみで、郡部にはほとんどなかったようである。1980年代の後半から90年代にかけては、急激にECDプログラムによる学校が都市部に増えた。郡部では、「Production Credit for Rural Women(PCRW) プロジェクトと「Small Farmers Development Project(SFDP)」を実施することによって、父母も仕事に行けるように、子どもたちの面倒を見る機関としてECE施設を設立することになった。80年代、90年代には国連機関と私立機関ECEプログラムに大きく貢献していた。ネパールでは、ECD概念は1985年以降、急激に発展したものである。また、国連機関の「Education for All以下はEFA宣言ECDプログラムは、第一の目標とされたことによりECE概念はより発展したものである。

1999に教育部門(Department Of Educationもとで幼年期発展セクション(以下ECDSが設立された。次に、政府が、2005年に、「国家幼年期発達委員会以下、NECDSが設立した。メンバーの構成は、教育省を中心に厚生省、地方発展省、女性・子ども・社会福祉省、国連機関やNGOなど幅広い構成であった。

ネパールにおいては、ECEへの登校は、2004年度から開始されたユネスコ他によるECCEプログラムにより、幼児の登園率・登校率が上昇しているのが見られる。では、近年なってからのEECEの状況特に、ECE施設の数、登園及び登校率、ECE受けてから小学校に入学しているかを表3.1の通りに示した。

ECE施設の数、登園率、ECE経験がある幼児の小学校への入学の変化

指標

2001年度

2002年度

2003年度

2004年度

2005年度

2006年度

2007年度

2008年度

ECD施設数

NA

NA

NA

NA

13026

11012

19936

23659

登校率(%)

13

19.8

19.9

39.4

69.9[1]

41.4

60.2

63.4

ECD経験がある子どもたちの、小学校への入学率(%)

8

9.6

13.7

10.9

NA

18.1

33.1

36.2

出所:Educational for All Global Monitoring Report 2003/4,2005,2006,2007

Flash Report 2008年度(教育省)

ネパールのECD、初等教育及び識字率をあげるためEFAは以下の通りの目標を持っている。

ECDの発展のため、EFAが表3.2の通りの目標を持っている

指標

2002

2005

2007

2012

2015

ECDへの登校率(%)

13

20

32

60

80

ECD経験がある幼児の初等教育への入学率()

10.5

30

40

65

80

初等教育の入学率

84.4

88

90

95

100

識字率(6歳から15歳のため)

54

65

75

85

90

識字率(15歳以上のため)

48

58

63

70

75

Targets by Core EFA indicators (EFA 2015)


[1] この年では、初等学校の就学未満の子どもたちの登校もECDの登校率に含めたものである。


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